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長期滞在では海外旅行保険とカード付帯保険どっちが得か?

こんにちは、イナバウアーです。
海外に長期滞在する場合は不測の事態に備えて必ず保険を手配しておくべきですよね。

そこでよく「クレジットカード付帯保険がお得」と言われたりしますが、長期滞在の場合もそうなのでしょうか?

結論から言うと、海外長期滞在者もクレジットカード付帯保険を活用すべきです。

ただし、カード付帯保険だけで半年以上カバーするのは難しいので、ここでは「カード付帯保険+海外旅行保険」をオススメしています。このプランだと、十分な補償内容を「海外旅行保険のみ」よりお得に確保できます。

それでは詳細について見ていきましょう。

まずクレジットカード付帯保険を理解する

クレジットカード付帯保険って?

日本にいる時はあまり意識しませんが、クレジットカードに海外保険が付いている場合があります。

この保険を「クレジットカード付帯保険」といいます。

うまく活用すれば必要な保険を低コストで確保することができるので、海外旅行保険を契約せずにクレジットカード付帯の保険だけで旅行することも可能です。

自動付帯と利用付帯って?

クレジットカードの付帯保険はその保険適用開始のタイミングにより「自動付帯」と「利用付帯」に分けられます。

自動付帯では、出国したタイミングで自動的に保険が開始されます。

利用付帯では、海外旅行のためにクレジットカードを利用したタイミングで保険が開始されます。

カード付帯保険は補償期間が短い

クレジットカード付帯保険の補償期間は「出国から90日」が相場です。

海外に長期滞在する予定であれば、その後の期間の保険をどのようにするかが問題となります。

クレジットカード付帯保険で長期間カバーする方法

利用付帯保険をうまく活用

利用付帯のクレジットカード保険を駆使すれば、「出国から90日」後の期間もクレジットカード付帯保険のみでカバーすることは可能です。

例えば、複数の利用付帯保険を準備して出国し、

出国から90日経過する前にどれか1つの利用付帯条件を満たすことで(カードで公共交通機関の支払うなど)次の保険を有効にし、

その次の保険が失効する前に別の利用付帯保険を有効にしていく…といったやり方です。

この手法を使えば利用付帯保険のクレジットカードが尽きない限り保険期間を半永久的に伸ばしていけそうですよね?

でも多くの利用付帯保険は「傷害・疾病補償金額」(病気や怪我などの補償)が低いので、十分な保険内容を確保しようとすると現実的には「半年〜1年」が限界になると思います。

クレジットカード付帯保険の選択肢

クレジットカードの比較検討には以下のサイトがとても参考になります:

クレジットカード付帯保険を選ぶポイント

海外保険付帯のクレジットカードを選ぶ際に気にするべきポイントは以下の2つです。

キャッシュレス診療に対応しているか?

キャッシュレス診療がサポートされているクレジットカードをおすすめします。

「キャッシュレス診療」とは医療費を立て替える必要がない保険システムです。病気になった場合、カード会社から紹介してもらった病院で診察を受ければお金を一切支払う必要がありません。

「キャッシュレス診療以外」では医療費を立替払いした後、自ら保険会社に「保険金支払いの申請」をする必要があります。

これは手続き的に煩雑ですし、最終的に「保険金がもらえない!」なんていう事態を招きかねません。

傷害・疾病補償金額は十分か?

傷害・疾病補償金額が十分なクレジットカードをおすすめします。

クレジットカード付帯保険の中には傷害・疾病補償がないものや、傷害・疾病補償金額が少ないものがあります。

ちゃんと傷害・疾病補償が付帯されており、その補償金額も十分なクレジットカードを選ぶようにしましょう。

傷害・疾病補償金額はどれぐらい必要?

傷害・疾病補償金額はどれぐらいあれば十分でしょうか。

もちろん高いに越したことはないですが、いつ起こってもおかしくない高額医療費はカバーできるようにしておくべきです。

ここでよく例に挙げられるのが「盲腸(虫垂炎)」です。

盲腸(虫垂炎)手術入院の都市別総費用の詳細はこちら:

海外で盲腸(虫垂炎)を患い入院・手術すると場合によっては200万円弱(もしくはそれ以上)必要になります。

海外保険でこの金額をカバーできなければ相当悔やまれますよね?

このような比較的身近な高額医療費を想定すると、

傷害・疾病補償金額は最低でも200万円ぐらい確保しておくべきです。

足りない期間は海外旅行保険でカバー

「出国から90日」以降の利用付帯保険でもカバーできない期間は「海外旅行保険」を利用するのがおすすめです。

ただしほとんどの海外旅行保険は「旅行開始前」に契約しておく必要があるので選択肢は限られています。

2017-2018年版 半年〜1年など長期海外旅行保険の節約方法3つ 』を参考にすると、

主な選択肢は以下の3つです:

比較:海外旅行保険のみ VS カード付帯保険+海外旅行保険

「カード付帯保険+海外旅行保険」で長期滞在期間をカバーできることが分かりました。

「海外旅行保険のみ」と比較した場合、保険料はどちらがお得なのでしょう?

「独身・滞在期間1年」を前提に保険料を試算してみたいと思います。

「海外旅行保険のみ」の場合

東京海上日動の長期海外旅行保険で「エコノミープラン F50」と「上乗せプラン P02」を選ぶと、

年間の保険料は「175,460円」です。

「カード付帯保険+海外旅行保険」の場合

傷害・疾病補償金額を200万円以上確保するために、以下の保険の組み合わせで試算します。

この場合1年間の保険料は「134,850円」です。

東京海上日動の長期海外旅行保険より若干見劣りする補償内容ですが、必要なものを最低限カバーできます。

なぜこれらの保険を選んだか少し説明しますね。

エポスカード

自動付帯のクレジットカードは「エポスカード」にしました。選んだ理由は以下の通りです。

「年会費無料」にも関わらず傷害・疾病補償金額が200万円以上あるのが決め手でした。

SuMi TRUST CLUB リワード ワールドカード

利用付帯のクレジットカードは「SuMi TRUST CLUB リワード ワールドカード」にしました。

選んだ理由は以下の通りです。

主な理由は「SuMi TRUST CLUB 海外旅行保険プラス」を利用するためですね。

SuMi TRUST CLUB 海外旅行保険プラス

「旅行開始後」でも契約可能な海外旅行保険は「SuMi TRUST CLUB 海外旅行保険プラス」にしました。

選んだ理由は以下の通りです。

結論:カード付帯保険+海外旅行保険で4万円節約できる

まとめると年間の保険料は、

「海外旅行保険のみ」の場合175,460円、

「カード付帯保険+海外旅行保険」の場合134,850円です。

つまり、「カード付帯保険+海外旅行保険」を利用することで年間約4万円節約することができます。

補足:定期健診と歯科治療はカバーされない

長期滞在する場合「定期健診」や「歯科治療」が必要と感じる方もいると思います。

しかし海外旅行保険とクレジットカード付帯保険は通常これらをカバーしていません。

「定期健診」は帰国する都度こまめに受けるようにすればいいですが、「歯科治療」は海外では高額なので少し不安が残りますよね?

「歯科治療」をカバーする海外旅行保険もありますが、長期間補償してくれるものは少なく、あったとしてもその保険料は通常の倍ぐらいします。

例えば、三井住友海上の「長期滞在向け海外旅行保険」では年間「368,200円」かかります。

それにも関わらず、その補償内容は「被保険者立替払い・50%負担」といった具合で治療費を完全にカバーできるものではありません。

この点「国際健康保険」を利用すれば定期検診料に加え、歯科治療費も概ねカバーできます。

ただし、あくまで国際健康保険は健康保険なので、旅行保険に含まれるような「携行品損害」や「賠償責任」はカバーされていません。

「定期健診」や「歯科治療」を受ける可能性が高い方などは、海外旅行保険とクレジットカード付帯保険よりも、国際健康保険を選ぶのが良いかもしれませんね。

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